外国人介護士の受け入れ
外国人介護士の参入で変わる現場
人材不足が悩まれる今、解決策の一種として外国人介護士の受け入れが加速しています。これにより、外国人介護士が人材不足の穴を埋めるような形になってきています。
2007年以降にフィリピン、インドネシア、ベトナムから多くの外国人介護士を受け入れる「日・フィリピン経済連携協定」が発足しました。また2016年の「外国人技能実習制度」により、日本に在籍しながら就労するビザを持ち、技能を学ぶことを中心とする外国人の活動を許可する取り組みが始まりました。この項目に介護職が追加されたため、さらに外国人介護士が増える条件が整ったのです。今後、外国人介護士の採用がすすむことで、どのような影響が介護業界に与えられるのか注目されます。
外国人介護士の待遇
「日・フィリピン経済連携協定」において、フィリピン、インドネシア、ベトナムとの経済連携協定を実現したことにより、多くの外国人介護士の受け入れ先となった日本。これまでの受け入れ人数は500人を超え、まだまだ増加傾向にあります。この経済連携協定の本来の目的は、雇用を重視することを前提にしている制度です。そのため受け入れた外国人は、介護福祉士資格取得に向けての研修制度の優遇や賃金が保証されています。
外国人技能実習制度
「外国人技能実習制度」とは、開発途上国向けに日本の雇用を提供して、技術を母国の発展のために役立ててもらうことを目的としています。今までに日本の資格を取得できた外国人は、約1500人中200人と厳しい現状です。4年以内に資格取得することが日本に在籍し続ける条件のため、 困難な状況を生む結果となってしまっています。「読み書きが難しい」「コミュニケーションが取れない」などの理由から、実際のところ人材不足は解消に至っていないのです。
そこで、外国人介護士人口を増やすために技能実習を受けながら働ける「外国人技能実習制度」に介護職の項目が追加されました。このことにより外国人は研修生として扱われ、賃金を受給しながら研修が受けられるようになりました。
予想される介護現場の今後
外国人介護士が増加することで、人材不足の介護業界にはポジティブな材料となりますが不安要素もいくつか残されています。
まずは、低賃金による雇用です。労働法を無視した不正採用が原因となり、賃金の水準を引き下げることにつながります。次に、コミュニケーションの問題です。介護職はコミュニケーションが重要となってきますが、外国人介護士にはこれが高い壁となります。認知症患者の場合は、コミュニケーション不足が引き起こす対面関係のリスクもあり、改善へ向けた取り組みが必要です。しかしながら、外国人介護士は人材不足解消に大きな期待をされているため、今後の需要が加速していくことは間違いないでしょう。
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